理化学研究所(理研)仁科加速器科学研究センター理研BNL研究センター実験研究グループの秋葉康之グループリーダーが実験代表者を務めるPHENIX実験国際共同研究グループは、米国ブルックヘブン国立研究所(BNL)の「RHIC衝突型加速器」を用いて、陽子、重陽子、ヘリウム3(3He)の各原子核と金原子核(197Au)をそれぞれ衝突させた結果、「クォーク・グルーオン・プラズマ」と呼ばれる超高温・超高密度物質の“小さなしずく”が生成されたことを示す強い証拠を得ました。

本研究成果は、自然界に働く四つの基本的な力の一つである「強い相互作用」や宇宙初期の状態の理解につながると期待できます。

金原子核のように大きな原子核同士を非常に高いエネルギーで衝突させると、原子核中の陽子や中性子が融合し、クォークとグルーオンからなるクォーク・グルーオン・プラズマが生成されます。

今回、PHENIX実験国際共同研究グループは、衝突エネルギー200GeV(ギガ電子ボルト、ギガは10億)で、陽子と金原子核、重陽子と金原子核、ヘリウム3と金原子核をそれぞれ衝突させる実験を行いました。その結果、全ての実験で「楕円フロー」、「三角フロー」と呼ばれるハドロンの集団運動パターンが得られたことから、小さな原子核と大きな原子核の衝突においてもクォーク・グルーオン・プラズマが生成されることが強く示されました。

本研究は、英国の科学雑誌『Nature Physics』のオンライン版(12月10日付け:日本時間12月11日)に掲載されます。

詳細:http://www.riken.jp/pr/press/2018/20181211_1/