理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター強相関量子伝導研究チームの吉見龍太郎基礎科学特別研究員、十倉好紀チームリーダー(東京大学大学院工学系研究科教授)、安田憲司客員研究員(マサチューセッツ工科大学ポストドクトラルアソシエイト)、強相関界面研究グループの川﨑雅司グループディレクター(東京大学大学院工学系研究科教授)、東北大学金属材料研究所の塚﨑敦教授らの共同研究グループは、マルチフェロイクス材料において、電流を流すことで磁化[が反転する現象を観測しました。

本研究成果は、電流により磁化を制御する手法の新原理を実証したものです。今後、電流で磁気情報を書き換える低消費電力のメモリデバイスなどへの応用が期待できます。

通常、エレクトロニクスにおける磁化の制御には外部から磁場を加える方法が用いられますが、近年、省電力化などの観点から、電流や電場を利用する磁化の制御方法が模索されています。特に、電流からスピン流を生成するラシュバ・エデルシュタイン効果を用いた磁化の制御が注目されていますが、強誘電体[ではまだ実現していませんでした。

今回、共同研究グループは、強誘電性を持つ半導体のGeTe(Ge:ゲルマニウム、Te:テルル)に磁性元素のMn(マンガン)を添加したマルチフェロイクス材料「(Ge,Mn)Te」にパルス電流を加えて、磁化が反転する現象を観測しました。さらに、この磁化の反転効率は試料の正孔濃度を増やすことで増大することが分かりました。

詳細:https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2018/12/press-20181204-02-multiferroic-web.html