科学技術振興機構(JST)によると、理化学研究所 創発物性科学研究センター 量子機能システム研究グループ 野入 亮人 特別研究員、中島 峻 研究員、樽茶 清悟 グループディレクター(東京大学 大学院工学系研究科 教授)、量子システム理論研究チームのダニエル・ロス チームリーダー(バーゼル大学 物理学科 教授)、ルール大学ボーフム校のアンドレアス・ウィック 教授らの国際共同研究グループは、半導体量子ドットデバイス中の電子スピンを用いて、異なる二つの方式のスピン量子ビットを結合させることに成功しました。

本研究成果は、半導体量子ドットを用いた量子コンピュータの実現に必須の要素である「高精度制御」と「高速読み出し」の両立に道筋を示したといえます。

半導体量子コンピュータの設計では、1つの量子ビットを構成する電子スピンの数に応じて、さまざまな方式の量子ビットが研究されてきました。各方式には一長一短があるものの、従来これらの方式には互換性がなく、それぞれの利点を生かすことは困難と考えられていました。

今回、国際共同研究グループは、高精度制御に適した「スピン1/2量子ビット」と高速読み出しに適した「ST量子ビット」(一重項-三重項量子ビット)」を結合させ、両方式の互換性を確保することに成功しました。さらに、これらの量子ビット間で「量子もつれ」を生成する「論理ゲート制御」を実証し、スピン量子ビットの主要な課題である高精度制御と高速読み出しの両立が可能であることを示しました。

詳細:https://www.jst.go.jp/pr/announce/20181129/index.html