国立研究開発法人 産業技術総合研究所 先進パワーエレクトロニクス研究センター SiCデバイスプロセスチーム 原田 信介 研究チーム長らは、富士電機株式会社、住友電気工業株式会社、トヨタ自動車株式会社、株式会社東芝、三菱電機株式会社との共同研究で、炭化ケイ素(SiC)半導体を用いた1.2 kV耐電圧(耐圧)クラスの縦型スーパージャンクション(SJ)MOSFETを開発し、SiCトランジスタの世界最小オン抵抗を達成しました。また、開発したSJ-MOSFETは、実使用上重要な高温特性や動特性に優れていることを実証しました。

n型ピラーとp型ピラーの繰り返しからなるSJ構造はシリコン(Si)トランジスタではオン抵抗の低減効果が実証されているが、SiCトランジスタへの適用はSJ構造の作製が困難なため進んでいませんでした。今回、産総研独自のSiCトランジスタの作製技術を応用してSJ構造を狭いピッチで制御良く形成することができました。これによりピッチが狭くオン抵抗が低いSJ構造のトレンチゲート型MOSFETが実現でき、1.2 kV耐圧クラスのSiC-MOSFETのオン抵抗を大幅に低減できました。今後SiCの適用が期待される電気自動車の電力システムの一層の小型化・高効率化や、新たな電力システムの創出への貢献が期待されます。

詳細:https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2018/pr20181204/pr20181204.html