プレスリリースより抜粋します。

発表のポイント

  • 共振器量子電気力学系は、光子を用いた量子情報技術の実現に有力だが、共振器と光ファイバーの結合効率が悪く、複数の系の高効率な結合の実現が待たれていた。
  • 本研究グループは、複数の系を低損失・高効率に結合可能なナノ光ファイバー共振器の開発に成功。二つの共振器量子電気力学系を光ファイバーで結合した、結合共振器量子電気力学系を実現。
  • 光量子コンピューターや分散型量子コンピューター、量子ネットワークへの応用が期待される。

早稲田大学理工学術院の青木隆朗(あおきたかお)教授、科学技術振興機構(JST)の加藤真也(かとうしんや)さきがけ研究者、オークランド大学(ニュージーランド)のスコット・パーキンス准教授の研究グループは、二つの共振器量子電気力学系を光ファイバーで高効率に結合した、結合共振器量子電気力学系を実現しました。光ファイバー量子ネットワークや分散型量子コンピューター(※1)の実現に寄与することが期待されます。

本研究グループは、ナノ光ファイバー(※2)とファイバーブラッグ格子(※3)を組み合わせたナノ光ファイバー共振器を開発しました。ナノ光ファイバー共振器は光ファイバーそのものに作り込まれた全ファイバー共振器であり、光ファイバーを用いて複数の共振器を低損失に接続できます。これにより、二つのナノ光ファイバー共振器量子電気力学系を光ファイバーで低損失・高効率に結合することが可能になりました。また、この系において、数メートル離れた原子と、2つの共振器に同時に存在する光子の間の相互作用を初めて観測しました。

なお、本研究成果は、2019年3月11日に『Nature Communications』に掲載されました。

出典:https://www.waseda.jp/top/news/63850